坂東跨道橋の上部工ができるまでの流れをまとめました。
1)橋げたの材料を運び込みます
工場で小さく分割して作った橋げたをトラックで橋の横の作業場所へ運び、つなぐ順番に並べます。
2)PC鋼線で緊張して、橋げたを作ります
PCコンポ橋とはのページで説明しているように、運び込んだ橋げたパーツのコンクリートにPC鋼材というワイヤーを通し、桁の両端からプレストレスという圧縮力を与えます。すると、一本の橋げたが出来上がります。
緊張作業は危険を伴う作業のため、橋げたの横側から操作をします。
3)大型クレーンの準備をします
大きなクレーンを使って橋げたを橋脚の上に架けていきます。
夜中に桁を架ける作業を行うため、昼間のうちに入念な準備を行います。
4)大型クレーンで桁を架けます
クレーンの旋回範囲に車道がかかってしまうので、橋げたを架ける作業は車道を通行止めにして夜間に行います。
1回15分間の通行止めを一晩のうちに4回行い、無事桁架設(桁を橋脚に架けること)ができました。
5)4本の桁を架けました
今回は全部で4本の橋桁を橋脚の上に架けました。橋桁の間から下の道路が見えます。
6)桁と桁の間を詰める準備をします
5)の写真から分かるように、桁と桁の間はかなり空いています。
これからの作業で人や物が落ちないように落下防止を兼ねた、作業足場になるパネルを桁の下に設置していきます。
7)桁と桁の間にPC板を敷き詰めていきます
桁と桁の間に「PC板」というプレストレストコンクリートの技術で作られた薄いコンクリートの板でフタをするように敷いていきます。
8)横げた部を残してPC板を敷きます
PC板を敷き終わりました。写真の奥の方に一部空いているところがあります。
9)横げた部の鉄筋を作ります
8)の穴から橋げたの横に入ってみました。この、床版の空いているところに橋げたをつなぐための横げたを作ります。
写真のように鉄筋を組んだあと、型枠を組み立てます。
10)横げた部にコンクリートを打設します
横げた部にコンクリートを打設します。
しっかりコンクリートがすみずみまでいきわたるよう、バイブレーターを使って締め固めます。
11)床版部の鉄筋を組みます
橋体を作るコンクリートを打設する前に、橋げたやPC板の上に鉄筋を組み立てます。
12)床版にコンクリートを打ち込みます
表面が平らになるよう、トンボというT字型の地ならしをする道具で表面を整えながら打ち込みます。
13)コンクリートが固まるまで養生します
コンクリートがしっかり固まるまで、表面が乾いてしまわないよう水分を含んだシートをかけて養生します。
14)壁高欄の鉄筋を組みます
床版のコンクリートが固まったら、壁高欄(転落防止柵)の鉄筋を組んでいきます。
15)壁高欄にコンクリートを打ち込みます
壁高欄の型枠を組んで、その中にコンクリートを打ち込みます。
16)壁高欄の型枠を取りはずします
17)足場などを片付けます
足場や橋面に置いていた道具を片付けて、私たちの工事は完了です。
舗装などの橋面工は別の会社が行います。
極東興和株式会社
2015年7月24日