PCコンポ橋とは

本橋で採用されている構造形式「ポストテンション方式単純合成桁橋(PC合成床版タイプ)」は、英語で合成を意味する「Composite」からPCコンポ橋といわれています。

コンポ橋とは?

橋を構成する部材のほとんどを工場で製作し、現場で組み合わせて(合成)ひとつの橋に作り上げます。そのため、PCコンポ橋には以下の特徴があります。

  1. 工場製品のため。品質が良くなる。
  2. 現場作業が少なく、現場での施工期間が短くなる。
  3. 現場作業が少なく、安全に橋をつくることができる。
  4. 品質の良い橋を早く作れるため、建設コストが安くなる。コンポ橋の断面図

 

コンポ橋の作り方(施工手順)

1)橋桁の製作

  • 工場で橋桁のパーツを作ります。

橋桁は、長さが39mもある重いコンクリートのかたまりです。トラックで運ぶには大きすぎるため、運びやすくするために工場で小さく分割して作ります。
この一つ一つのパーツをセグメントといいます。

一つの桁では長くて運搬できないので分割して作成します

  • トラックで運搬します。

セグメントを現場までトラックで運搬します。

トラックで運搬します。

2)架設

  • トラックを取卸(とりおろし)門構の下に入れ、取卸門構を使ってセグメントを卸します。そして、接合キーでセグメントを接合しながらエレクションガーダー(架設桁)上に送り出します。
取り卸し門構えでトラックからセグメントを卸します 手前が桁端部のセグメント、トラックの上のセグメントを続けて送り出します。
エレクションガーダーから撮影。手前に送り出していきます。
  • セグメントがそろったら、桁にあらかじめ空けてあるシース孔にPC鋼線を通し、プレストレス(圧縮力)をかけ、一体化し、橋げたを完成させます。
桁のセグメントがそろったらPC鋼材を通して、桁を一体化します。 プレストレスをかける機械の紹介
ポンプとジャッキを使いPC鋼材を緊張させ、桁にプレストレスをかけます。
  • 桁ができたら、門構を使って桁を橋脚の上まで移動し、正しい位置に設置します。

平行に動かします。

はじめは平行に動かします。

降ろす位置まで来たら下に降ろします。

卸す位置まで移動したら、下におろします。

  • 橋桁を架設した後は、橋桁の間にPC板というコンクリートの薄い板を架設します。橋桁の間にPC板を架設します

 

3)橋体の施工

  • 架設した工場製品(橋桁・PC板)の上に鉄筋をならべてからコンクリートを打設し、床版部分を施工します。PC板を並べ終わったら,上にコンクリートを打設します

これで橋体部分の施工が終わります。

4)橋の完成

  • 最後に舗装や、転落防止柵などの付属設備を取付けて橋が完成します。

橋の上にあるもの,舗装や壁高欄を作って橋が完成します

極東興和株式会社 2018年7月31日