本橋は、鋼でできた桁の上にPC床版という工場で作られた丈夫なコンクリート製の版を敷設して、車や人が走行する部分を作ります。
極東興和株式会社の施工範囲では171枚のPC床版の敷設を行います。
PC床版とは?
PC床版とはただの鉄筋コンクリート製の版ではありません。 PC鋼材という丈夫な鋼材を使い、コンクリートにあらかじめプレストレス(圧縮力)をかけて引張力に弱いコンクリートをひび割れから守る性質をもたせます。 また、工場で製作するため、以下の特徴があります。
- 工場製品のため、安定して高品質な製品が供給できます。
- 現場作業が少なく、現場での施工期間が短くなります。
- 高所作業も少なくなるため、安全に橋をつくることができます。
- 現場での型枠工などが最小限となるため、現場から出る産業廃棄物がその分少なくなります。
PC床版の敷設手順
1)PC床版の製作
- 極東興和株式会社静岡工場で床版を作ります。
2)運搬
- 幅約12m、奥行約2m、厚み26cmの大きな床版なので、先導車をつけた大型トレーラーで運搬します。
3)荷おろし台車への積み込み
- 大型クレーンを使って、床板を橋のたもとにあるPC床版架設機へと積み込みます。
4)敷設箇所まで運搬
- 橋の中ほどにある床版を敷設する場所まで床版を運搬していきます。一度に2枚ずつ運搬します。
5)ソールスポンジの貼付け
- 鋼桁とPC床版との隙間にモルタル(セメント+砂+水)を流し込み一体化させますが、モルタルが漏れないようにソールスポンジでせき止めます。
6)所定の位置に敷設します
- PC床版を所定の位置に敷設します。
7)敷設完了
- 以上でPC床版の敷設が完了したので、PC床版架設機を橋のたもとまで戻していきます。以後、2)~7)を繰り返して敷設していきます。